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エビデンスに基づいた健康情報

不定愁訴を遠ざける日常生活の留意点

孤独と健康ープリンガムヤング大学の研究 他
2021-03-20
 桜の開花宣言が出てお花見を楽しみにしておられると思いますが、今年も昨年に引き続き、ご自宅や路傍の桜花を愛でて春の息吹を感じましょう。新型コロナウイルス関連のお話ばかりを続けますと、お読みくださる皆さまも流石に倦んでこられると思いますので、今回は少し話題を変えてみましょう。
  
  友人たちと直接会えない日々が続くのは寂しくありませんか?プリンガムヤング大学の研究チームの報告は衝撃的です。これは過去の「孤独と健康」に関連する研究から31万人のデータを分析したもので、人の寿命を延ばす効果が最も高かったのが、孤独だった人に友人ができた場合で最大15年も寿命が伸長したのです。つまり、禁煙よりも友人のほうがより高い効果があることを示しています。また、ハーバード大学の研究でも良好な人間関係を築ける人はそうでない人に比べて、仕事で成功しやすく、年収が高い傾向にあるそうです。脳機能も困難な時に頼れる相手がいる場合には記憶力の低下が抑制される一方、そうでない場合には記憶力の低下が早く始まると報告されています。

  今、自粛によって孤独を感じている方はぜひとも電話やパソコン、スマホなどの機器を利用して人との交流を図ってください。ZOOMなど画像を通して会話をすれば笑顔が増えるでしょう。場合によって新しい友人が増えるかもしれません。jastでは近いうちにどなたでもご参加いただける座談会を開催し、新しい交流の場としてご利用いただける環境作りを計画していますので、皆さまのご参加を楽しみにしております。