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エビデンスに基づいた健康情報

新型コロナウィルス感染症とワクチンについて

第4波で懸念される重症化スピード
2021-04-17
 最近、連日のようにCovid-19の大阪での感染者数急増が伝えられています。今回の大阪での感染の広がりは第4波だそうですが、これまでと異なった様相を呈しているのでしょうか?日経メディカルに掲載されておりました近畿中央呼吸器センターのドクター倉原氏の投稿をかいつまんでご紹介させていただきます。

 まず、入院を必要とする患者様の年代が第3波までと異なり、従来の高齢者層よりやや下の40~60代で、両側肺炎と低酸素血症があり、特に2型糖尿病や肥満の患者様に重症化がみられるそうです。倉原氏によれば、第3波までは”背筋がゾッとする症状”は稀だったそうですが、第4波では約半数が該当する印象と述べられています。

 これまでと特に大きな違いは重症化するまでのスピードだそうです。以前は変異株は感染力は強いが症状は比較的軽いと伝えられていたこともありましたが、決してそのようなことはなく、感染を安易に考えることは禁物です。前述のように変異株の感染力が強いことは既知ですが、南アフリカ、ブラジル、フィリピンで確認されている(英国でも確認されているそうです)変異株は私たちの免疫作用をうまくすり抜けていく手段を獲得している可能性もあります。

 今後、変異株が蔓延すれば、今以上に私たちの日常生活や健康に支障をきたすのは火を見るより明らかです。医療の切迫も伝えらえています。医療現場の崩壊は何より懸念すべきことです。医療に携わる方や現在治療中の方に私たちができるサポートは自分の身体はできる手段を総動員して自分で守ることしかありません。互いに労り助け合いながら、この難局を乗り越えてまいりましょう。