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エビデンスに基づいた健康情報

新型コロナウィルス感染症とワクチンについて

新型コロナウィルス感染拡大(第7波)に際して
2022-07-30
 7月も最終週となり、本来であれば太陽が輝き、夏休みを満喫できる8月に入るのですが、新型コロナ感染者数の急増やロシアのウクライナ侵攻、そして気候変動など不安材料が多い今年です。コロナ感染の急拡大を受けて、今回は変異オミクロン株への感染と感染後についてお伝えしたいと思います。

 先日、NHKの日曜討論で尾身茂氏(政府新型コロナ対策分科会会長)が今後の見通しについて答えておられました。尾身氏はこれまでは政府主導で対策を行ってきましたが、今後は一般市民が自主的に判断して行動を考える段階に入ったと述べておられました。

 では私たちが自主的に何をすればよいのでしょうか?当然これまで通りのうがい、手洗い、マスク、3密を避ける、ワクチンなどだそうです。経済の回復を目指す政府の対策緩和方針もあり、オミクロンは重症化しない(ヒトによっては風邪程度の認識の方もおられます)という風潮に流されて、感染してもたいしたことはないといった雰囲気も感染拡大の一因となっているかもしれません。

 実際にはBA5は感染力が従来の3倍、免疫をすり抜ける特徴がありますので、より注意が必要で医療の逼迫は避けられないと警鐘を鳴らしておられるドクター達の声をもっと聴きたいものです。なお、今週BA5を超える感染力を持つBA2.75(通称ケンタウロス)に感染された方もおられるとの報道を耳にしました。

 日経メディカルに掲載された英国の感染病棟に勤務なさる看護師様のコラムを読んで、安易に考える危険性を再確認いたしました。看護師様は勤務上、感染対策は万全でこれまで感染しなかったのですが、6月にお子様が学校で感染し、あっという間にご家族中に感染が広がったそうです。症状はインフルエンザ様で回復したのですが、その後の後遺症で3週間半過ぎても未だ病気療養中かつ日常生活にも支障をきたしているそうです。

特に酷いのが倦怠感とブレインフォッグ(例えばご自身の原稿の下書きも理解できないなど)だそうで、看護師様の所属する病院の部署で10%の方が後遺症で休職中だそうです。経済を活性化するのも大切ですが、今後多くの方が後遺症で休職ということになれば経済そのものも立ち行かなくなる可能性があります。

 また、米国の研究で再感染のリスクについて報告されています。査読前論文ではありますが、1回だけ感染したグループに比べて2回以上感染したグループでは半年以内の死亡リスクは2.1倍、後遺症発症リスクが1.8倍となるそうです。因みに少し古い著名な論文誌ランセットに掲載された再感染リスクはイギリスで1.87%(100名で2名程度)だそうです。

 私たちは今後も風潮に流されず日々の感染対策をしっかりし、感染した場合には炎症を抑え、血流をよくすることで後遺症を回避することを意識していきましょう。因みにjastではそうした対策を施すためのサプリメントもご用意しておりますので、必要と思われた方はjastへご連絡くださいませ。